■Amputation (切断手術) の前に★AQUACEL Ag #175

■セカンドオピニオン、サードオピニオン、または更に。

■ドレッシング材で治ったDFUの創傷治療例

患者さんの足の一部分や脚が切断されることに決まってしまった時、いつも、その前に何か出来ることは無いの⁈と思います。

壊死や感染症などで、Amputationしか選択の余地が無い場合も勿論あります。

がしかし、そうでない場合もあります。

■セカンド・オピニオン、サード・オピニオン、または更に。

以前、wound careで訪問した患者さんで、足の指が3本、重いタンスを落としてぐちゃぐちゃになったとかでwound careが必要な50代の女性の方がいました。

私が訪問した時点では、もう「峠」は越していて「You missed the fun part.」と言われました。段階的には、足の指の複雑骨折のケア、みたいな感じになっていました。

が、彼女曰く、彼女の外科医は、なんと4人目に診てもらった医師で、その前3人の医師に、指三本切断か足の甲の途中からの切断、と言われたそうです。(指は親指から3本)

でもどうしても納得できなくて、最後の最後にもう1人(もう一カ所)の医師に診てもらったら「切断はいつでもできる。このまま治療してみよう」と言われたようで、そして、その後、ちゃんと普通の指に戻りました。

普通なら、医師3人に切断と言われたら、もう諦めるでしょう。

諦めずに他の医師に診てもらって、ちゃんと完治した人は他にもいます。

うちの病院で、足の甲で切断です、と言われて、彼は半ば怒って自主退院(これをAMAと言います)して、他の病院に行って、ちゃんと治りました。

もし、切断手術を宣告された人が周りにいたら、セカンドオピニオン、サードオピニオン、更には上記の方のようにフォースオピニオンまでも取って、ご自分が納得のいくまで他でも診てもらうことをお勧めします。

■ドレッシング材で治ったDFUの創傷治療例

今日、某wound care雑誌を見てたら、先日、隣の病院で足の一部分(親指の周り)を切断手術で失った患者さんの、創傷の状況とすごく似てるケースについて書かれた記事 (1) がありました。

糖尿病があって、足の裏の感覚が全く無い80代の患者さんでした。 雑誌の患者さんも80代でこちらは女性、持病の糖尿病があり、潰瘍も小さなトラウマから始まっていて、足の裏にサイズ的には小さめの潰瘍が二つ、状況的にも似ています。

そして、8か月のフォローアップ時の完治の写真が載っていて、え!ドレッシングは何を使ったんだろう、と思って、興味深く読みました。

治療に使われたドレッシング材は、ConvaTec社の「AQUACEL Ag Extra」という名前の、シルバー (Ag) のハイドロファイバー (hydro-fiber) ドレッシングです。

ハイドロファイバー・ドレッシングは、ドレイネイジを吸ってくれて、吸った後の感じがアルジネイトのドレッシングとちょっと違って、すごく柔らかいです。その名の通り、ちょっとハイドロな感じ。

また、ConvaTec社のウェブサイトにも説明があるように、Agのantimicrobial感が高そうです。(https://www.convatec.com/wound-skin/aquacel-dressings/aquacel-ag-extra/

ちょっと古いですが、AQUACEL Agについて書かれた記事 (2) の中で、Ag (シルバー) は、好気性菌/嫌気性菌、そしてグラム(+)/(-)のどれにも効くと説明されています(Barnea, Weiss, & Gur, 2010)。

このドレッシングを潰瘍にパッキングする感じにして、ドレッシング交換を週に三回。

記事 (1) によると、治療は、このAQUACEL Agのドレッシング材と、antiplateletのaspirin100mgでした。(この記事 (1) のレファレンスが今手元になくて、後で載せます。)

この記事 (1) では、患者さんは、外来の患者さんで、この週3のドレッシング交換を家で誰かがやってくれたのかな、興味深いですが、いずれにせよ、とてもgood job、well doneです。

この治療は、医師達もほぼダメ元でトライしたようで、患者さんには「最悪切断だからね。でも、切断の前にトライしてみよう」と言うことで患者さんには予め最悪の状況を説明した上での治療だったようです。

というわけで、切断ならば、その前に出来ることを全部やってみてからでも遅くない、ということです。医師に宣告されると、ショックを受けながらもそれをそのまま無力に受け入れる患者さんも多いですから…。

Reference

(1) Shen, J. H., Liu, C. J., Lo, S. C., Chen, Y. T., & Chang, C. C. (2016). Topical therapy as adjuvant treatment to save a limb with critical ischemia from extensive and deep diabetic foot infection when revascularization is not feasible. JWOCN, March/April, 2016, p. 197-201

(2) Barnea, Y., Weiss, J., & Gur, E. (2010). A review of the applications of the hydrofiber dressing with silver (Aquacel Ag) in wound care. Therapeutics and clinical risk management, 6, 21–27. Retrieved from: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2817785/

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