■BSN(学士看護師資格)は必須 #101

海外で看護師の資格を得て仕事に就く場合、遅かれ早かれBSNの取得は必須です。

BSNとはBachelor of Science of Nursing の略で看護師の略称は下記のようになります。

ADN: Associates Degree in Nursing (準学士)

BSN: Bachelor of Science of Nursing (学士)

MSN: Master of Science of Nursing (修士)

DNP: Doctor of Nursing Practice (博士)

PhD: Doctor of Philosophy in Nursing (博士)

上記略称に順番に説明を加えてみます。

ADN (準学士)

地域に一つは設置されているであろうコミュニティカレッジ内の看護プログラムコースに応募して、2年間のカリキュラムを終えて卒業したら、それと共にコミカレ自体もASディグリーの取得と共に卒業です。正看護師の資格試験(NCLEX)は、ASディグリーと共にコミカレを卒業していることが条件です。

看護プログラムコース自体は、留学生も入ることができます。看護プログラムに入るには、事前に取っておかなければならないクラスが多くあるので、実際には、四年生大学課程に近いくらい時間はかかります。

長い待ちリストがある学校は、その分時間もかかるので、その間、他の科目(四大で使える単位の修得とか)を取ったりして待っていると効率的です。いずれにせよ、待っている間も出来る事は沢山あります。(こちらも参考にして下さい)

でも、留学生のように、そんなにチンタラ待ってられない、という人は、待ちリストの無い学校も数多くありますので、逆に、多くの留学生は、受け入れてもらえる学校に比較的身軽に動ける(引っ越しできる)ので、有利だと思います。

プログラムを卒業してRNの資格を取ってもビザが無いから就労できないし、と最初から思わないで、どうせRNを取るまで何年もかかるのですから、その間に人生何があるかわかりません。是非、挑戦してみて下さい! 卒業してから一年間のトレーニングビザが貰える場合だってあるかもしれません。Underserved Areaで働くことを条件にビザが貰えることだってあるかもしれません。Underserved Area のほうがむしろ勉強になったりします。どんな未来が待ってるかわからないんだから、とにかくやってみて欲しいです。

とりあえず最初の一歩は、レジストレーション。必要な科目を順番に取って行きましょう。

BSN (学士)

最初から四年生大学に設置されているプログラムに入る方法もありますが、個人的には最初にADNを取ることをお勧めしたいです。

こちらにその理由をあげていますので、そちらも参考にしてみて下さい。

しかしながら、それはその方の自由ですので、最初からBSNに入るのが悪いとは言いません。単に私は、一歩一歩確実性を求めるタイプなので、人それぞれ性格も目的も状況も違いますしね!

それに、もうRNを既に取得されている方もいらっしゃるでしょう。そういった方は、RN-BSNのコースで、BSNの取得が可能です。

BSNでは、主に、手技よりもリーダーシップの勉強をします。そういうわけで、RN-BSNのコースは、通学タイプ、オンラインタイプ、ハイブリッドタイプ、の三つがどれも可能です。

タイトルに、BSNが必須、と書きましたが、それは、ADNのレベルでは、リーダーシップや、看護理論、ケースマネジメント的なことなど、学ばないことが多くて、でも、マネジメントに進む場合に、それらが全て必要となってくるからです。何年かフロアで働いたら、多くの人はマネジメントに移るか、専門看護師になるか、と考え出すと思います。その際、ADNでは選考の枠にさえ入れないことが多いです。ADNだと、薬をあげたり出ているオーダーをこなすことで忙しく、看護理論とかの枠で看護を考えたり、ほぼしないと思います。というわけで、アメリカ全体がRN=BSNという風になってきているので、これから看護師のライセンスを取得する方、今現在ADNの方は、BSN取得をお勧めします。

MSN (修士)

RN=BSNの波が押し寄せているので、その同じ波がMSNの方に及んで来ていて、マネジメントは段々MSNが必須みたいな感じになってきています。

BSNでも、専門領域を勉強して専門看護師になる方は多くいますが、MSNでは、逆に、専門は何?という風に、全てのMSNは専門に分かれています。選べるコースは学校によって違って、次のようなコースがあります。

  • Nursing Informatics (IT)
  • Public Health Nursing (カウンティでの勤務、公共の保健に関わる仕事)
  • Nursing Education (看護プログラムの先生になるとか)
  • Nursing Administration and Management (管理職)
  • Forensic Nursing (法医学的な内容)
  • Nurse Practitioner: Geriatric, Pediatric, Adult Health, Acute Adult, Primary Care, etc.

MSNのコースでは、BSNでやったような内容を更に繰り返すイメージですが、看護理論、看護研究、看護倫理などをもっと突っ込んで勉強する感じです。

NP (ナースプラクティショナー)を目指す人は、当然のことながら、そのコースがオファーされている学校を選ぶ必要があります。

NPは、現在は、修士課程レベル「以上」での取得が可能ですが、そのうち博士課程を出ないと駄目になる、と言われています。今の段階(今は2019年です)ではまだ修士でいけます。学校によっては、修士でのオファーがなく、博士課程でのみ、というところもあります。

AP (Advanced Practice)には、次のような種類があります。

  • Nurse Practitioner (NP)
  • Nurse Anesthetist (NA)
  • Nurse-Midwife (NMW)
  • Clinical Nurse Specialist (CNS):病院内で、Policy & Procedure を作ったりしているイメージ。私の知るCNSの机の上は、もう書類でいっぱいで、常に超多忙な感じです。NPではないので、患者を診る、とかそういう仕事はしません。
  • この他に、Psychiatric/ Mental Health Nurse (PMH)というのもありますが、私の理解だと、これもNPの中の一つです。州によって違いがあるかもしれませんが、私の知るサイキアトリックのAPの人は、NPです。

NPは薬の処方等もできます(厳密には、医師の下で働きます)。

DNP & PhD (博士)

修士を終えた人の、その後の選択肢は、サーティフィケーション・プログラム(NP等)に進むか、又は博士課程しかありませんね!

DNPは、Nursing Practiceなので、現場に残る感じですが(マネジメントも含め)、PhDは、研究や教育方面に主に進みます。

私の職場にもDNPの人がいましたが(今はその方いません)、Education Dept.(スタッフの教育部門)にいました。でも、スタッフの教育は、見た感じ、DNPを持ってなくてもオッケーって感じで、いろんな意味で持て余してた感がありました。(傍目から見た感じでは)

以前、看護プログラムにBody Mechanicsのレクチャーにしに「友情出演」的に来てくれたPhDのフィジカルセラピストの方が言ってたのですが(その人はナースではなくPhDのPTです)、「私のやってる仕事内容は、マスターでもドクターでも同じ。違うのはたった一つ。私に学費の借金が残った、ってこと」と言ってました。

でも、それは数年前のことだし、業界の状況も変わってきていますので、現実的には、これからは、ドクターまでは特に必要ない、という感じが減少して、APならドクターまで必要、となる筈だと思います。実際、NPはドクターまで必須、という風に言われているわけですしね…。

ちなみにフィジカルセラピストに関しては、私の働く病院でも、Dr.がつくPTが2,3人いますが、明らかに知識量が違います。聞いた質問に対して返ってくる答えが違います。当たり前と言えば当たり前ですが…。だから同じセラピーでも、私が患者だったら、どうせならDr.から受けたいかな~、と思います。チャージが違うのかしら。今度機会があったら聞いてみます。