■創傷画像分析ツール★ツール使用は賛否両論 #19

最近よく来るDM的なEmailの一つに、創傷の画像を分析してくれるアプリケーションソフトがあります。

写真を撮ると、瞬時に創床のサイズは勿論のこと、組織をカテゴライズしてくれる機能があって、過去にデザインの仕事をしていた私的にはちょっと楽しげなツールです。

しかしながら、私が勤務する病院施設では、入所最初から「写真は無しね」と言われていて、しょうがないので、ささっと創傷の状態を絵に残しています。それを「ありがとう、助かる」と言ってくれる医師もいれば、「君の絵にどれだけ信ぴょう性があるって言うのか。冗談でしょ?」と言う医師もいます。どっちも正解で、私はどっちも否定しません。その通りなんです。

まあ、でもそれを言ったら、厳密的には、裁判の様子を描写する絵描きが描いた絵の信ぴょう性も問われる筈。

それはまあ、置いといて…。この類のツール、とにかく高いのです。値段が。

各社料金の回収方法はいろいろですが、この某社製品の料金回収方法は、最近のIT企業系のトレンド(というよりそれが一般化している昨今です)のように、サブスクライブ形式です。そしてその金額が$1000くらいするので、その金額を聞くと、ちょっと「え!」となります。

ベンダー側は、ツールは、その金額に見合うだけの働きをしてくれる筈と言って、その利点をあげますが、利点の一つである「訴訟時に役立つ」は、逆に言うと「訴訟時のデメリット」にもなり得るわけで、病院側はそこで躊躇します。

そういうわけで、このツールを臨床に取り入れていくのには時間がかかりそうです。