■予防医学とは #277

■予防医学とは

■予防による疾病削減率の例

■予防医学とは

医療の世界は、予防医学の方向に進んでいます。

予防医学 (preventive medicine) とは、病気や障害又は早期死亡を予防し、人々の健康やウェルビーイングを維持・促進することを目的とした医療分野です。

他の医療分野と異なる点は、(1)予防に焦点をあてていることと、(2)予防対象が個人だけでなく、複数人のグループなども含まれることです。

(Han et al., 2017)

そのような定義 (上記、異なる点の2番目)において、予防医学とは「公衆衛生」の分野に含まれることが多いです。

病気にかかってから治療をする医療費負担と、病気にかからないための検査費等の負担額を比較すると、後者の方が圧倒的に安価で済みますし、国全体の医療費負担の削減にもなります。

■予防による疾病削減率の例

例えば、がんは今や高い確率で予防できる疾病とされています。

例を挙げると:

禁煙によって防げる肺がんの削減率:62%

スクリーニングによって防げる子宮頸がんの削減率:95%

HPVワクチンによって防げる死亡削減率:100% (100%ってすごいですね)

B型肝炎ワクチンによって防げる、慢性肝臓疾患と肝臓がんによる死亡削減率:90%

(Emmons & Colditz, 2017)

ちなみに、「スクリーニング」は「検査」とは少し違います。検査は、症状を感じたり、なんらかの理由で医療機関を訪れた際に、医師の処方として出されるテストですが、スクリーニングは、症状に関係なく皆んなが受ける定期的な健康チェックみたいなものです。例えば、症状が無くても50歳になったらする大腸の検査(コロノスコピー)などがそれです。

日本には人間ドッグなるものがあって、とても幸せな国です。また、国民ほぼ全員に健康保険があり医療へのアクセスがあります。いろいろそれなりに弊害もあるとは思いますが、アメリカなどの超高額医療に比べると、安心感があります。それでも、やはり予防医学は焦点をあてるべき大切な分野です。

References

Emmons, K. M., & Colditz, G. A. (2017). Realizing the Potential of Cancer Prevention – The Role of Implementation Science. The New England journal of medicine376(10), 986–990. https://doi.org/10.1056/NEJMsb1609101

Han, D. S., Bae, S. S., Kim, D. H., & Choi, Y. J. (2017). Origins and Evolution of Social Medicine and Contemporary Social Medicine in Korea. Journal of preventive medicine and public health = Yebang Uihakhoe chi50(3), 141–157. https://doi.org/10.3961/jpmph.16.106

スポンサーリンク

シェアする

フォローする