アメリカで創傷ケア看護師として働いています。
看護の領域は幅広く、国に関係無く、また、他の職業と同じように、各自がそのうち、自分の好きな分野や、自分に向いている看護の分野を見つけるようになると思います。
私の場合は、それが創傷ケアで、それは、学校(看護プログラム)にいるうちに何となく自分はこれが好きなのかも、と思い始めていました。研修中に、創傷関連の患者さんに当たった時の、一日の終わりに感じる充実感が、後で思えばやっぱりそうだったのかな、と思えます。
さて、創傷看護師は、資格の取得が必須です。
アメリカの創傷看護師の資格は、次の3つです。
1.WCC(Wound Care Certified)
2.WOCN(Wound Ostomy Continence Nurse)
3.CWS(Certified Wound Specialist)
WCCは、準学位保持者でも取れる創傷看護の資格です。そのエリアでの勤務経験が必要で、私の場合は、看護師資格取得後、WOCNナースがディレクターを務める施設で3年勤務したことで得られました。
WOCNは、Wound、Ostomy、Continenceの三部門が合わさった資格で、ばらばらに取ることも可能です。最後のNは看護のN (Nursing) なので、看護師に特化した資格とも言えます。この領域では一番権威がある、とでもいいましょうか、そんな資格です。WCCとの大きな違いは、資格取得の条件の一つが、バチェラーの学位(4大卒業資格)があること、というものです。アメリカでは、2年制の看護プログラムを卒業後、NCLEX-RNという試験を受けてパスすると正看護師の資格が得られますが、看護師になった後、更に、2年間程度のRN-BSNプログラムに入って卒業すると、4大卒業資格(BSN)を取ることができます。
最後に、CWSは、Wound Specialist で、これを取る人達は、看護師に限らず、医師やフィジカルセラピストなども多くいて、内容的には創傷の実践の内容以上に、生理学関連の問題がWOCNよりも多く出るといわれています。ある意味、一番難しいのがCWSかと思われます。
いずれにせよ、職探しの際、資格はあるに越したことがないのですが、資格が無くても、勤務経験で雇ってもらえたりもします。また、入り口として、アソシエイトなどの資格もあります。
ただ一つ言えること… それは、資格取得は高額だ!ということです。お金をかけずに取る方法もないわけではありません。が、資格取得用のコースを受講するとなると本当に高額です。1つの分野だけで、$2000以上します。日本円で20~30万円します。勤務している施設に経費をカバーしてもらえる人は本当にラッキーです。