■WOCNの投資(費用)対効果 #160

創傷ケア看護師の資格

■WOCN看護師の資格取得にかかる費用

■資格取得の勧め

Wound Ostomy Continent Nurse

Wound Ostomy Continent Nurse

創傷ケア看護師の資格

創傷ケア看護師の資格は、以前も書いたとおり、3種類あります。

CWS (Certified Wound Specialist)WOCN (Wound Ostomy Continence Nurse)、そしてWCC (Wound Care Certified) です。

WOCNは、最後にN (nurse) がついていますし、看護師に特化した資格です。

WCCは、看護師が多いようですが、看護師だけに限りません。でも、医師でこれを取る人は少ないと思います。むしろ、いないと思います。もっと言うと、医師は、そのような資格が無くてもそれ以上の仕事が出来ますので、資格自体、取る人は稀だと思います。

医師で資格を取得する方は主にCWSです。CWSの資格を取得する方の職業は、看護師に限らず、Physical Therapist や医師等、もっと範囲が広いです。

■WOCN看護師の資格取得にかかる費用

WOCNの資格試験を受ける受験資格はどのコースで受験資格を得るか、でも変わってきますが、一番シンプルなのは、WOCN学会傘下の大学のプログラムコースに入ることです。

これに入ると、大概の人は、講義コース終了後、科目試験をパスできたら、プリセプターシップを150時間(3科目分)こなすと卒業となり、卒業すると、受験資格が得られます。

WOCの3科目+基礎コースで、全部で4科目取るわけですが、全部で大体$7,`000くらいします。

これを高いと取るか、普通と取るかはその方次第ですが、一般の大学のコースだと考えると、アメリカの大学の授業料としては、普通、とも言えます。

学校のコースを取らない場合は、CE (continuing education) を50時間分あることが条件となりますので、多くのCEは、1時間やせいぜい1.5時間だと考えると、それを積み上げて行くのはちょっと気が遠くなりそうです。

また、この場合のCE取得のデメリットは、取るコースの内容が資格テストに適しているかの判断が難しいという点です。CEというのは、自分で好きなのを選んで取るので、自分の選択が必ずしも良いのか、それともずれているのか、基準がわかりません。どれも、取って無駄なことは1つもありませんが、資格試験を考えると、やっぱりピンポイントで行きたいですしね。

上記の3科目を学校のコースで取ると、CEを一つの科目につき45時間くらいもらえます。

私がどの道経由で受験資格を得たかと言うと、上記学校のコース取得後、CE45時間をもらって、残り5時間は近い過去のCEがあったのでそれを足して、WCCでの勤務経験があったので、それを総合して試験を受けました。

勤務経験があるとプリセプターシップ(現場での実習)は免除されます。勤務経験があっても、実習に行きたい人は、勿論行って構いません。私も出来れば行きたかったです。でも、行く直前になって、そのプリセプターの人が、急遽他州に引っ越すことになって、じゃあ、今からまた探しても間に合わないなあ、ということになりました。

■資格取得の勧め:費用(投資)対効果

$7,000は、確かに痛かった…。その金額云々というより、資格試験に対してその金額、というのが…。

病院からはそれ以前に他の事(WCC+他のセミナー)でお金を出してもらっていたので、それ以上はもらえなくて(頼めなくて)、自費は最初からわかっていました。

でも、考えてもしょうがないことは、考えているだけ時間の無駄というもので、しょうがないんです。出す以外選択肢が無いのですから…。

でも、結果的に、その金額は、一年以内で回収できました。

資格取得後、時給が >$5上がったので、結局、計算すると、その後1年で元が取れたことになります。結果論ですが、そういうケースもあるということで、お勧めしたいと思いました。

今日、高齢の患者さんが、Venous Ulcer まだ通院3回目で全然治っていないんですが、「本当にありがとう」と言ってハグしてくれて、この資格を取って働くことに何の迷いも無かったけれど、改めて取って良かったなあ、と思った次第です。