■アメリカで看護師になる★まずはコミュニティカレッジに入学しよう★ #2

今日は、アメリカで、看護プログラムに入る、というテーマで書きたいと思います。
日本で正看護師の資格を既にお持ちの方は、アメリカでNCLEXという名前の試験を受けて合格すれば、試験を受けた州内で、RN(Registered Nurse)として働くことができます。そして、一旦資格を取得出来たら、州を移動した場合でも、手続きをして、そのまま資格を保持することができます。が、そうでない場合は、やはり看護プログラムに入学、卒業をしてNCLEX試験の受験資格を取得することになります。

資格取得の基準は州毎に少し違いがあって、以前同じ職場で働いていたフィリピン人の看護師は、フロリダではRN(正看)の資格をもらえたけど、この州では、産婦人科(小児科だったかな?)の単位が足りないという理由で、LVN(准看)しかもらえなかった、と言っていました。どの州に入るかで変わるので、アメリカで働く予定のある方は、行先の州の決まりを調べるといいと思います。

さて、この看護プログラムというのは、地域に一つは必ずあるかな、というコミュニティカレッジに設置されている場合が多く、プログラム自体は通常2年間になります(プログラムに入る前に取るべき科目があるので、実質は2年以上かかります)。そしてプログラム卒業と同時にコミカレもASディグリー、準学位を取得するという形で、卒業となります。ASディグリーでコミカレ卒業していないとNCLEX受験資格も得られませんが、ちゃんと卒業できるように、プログラムのカリキュラムがそのような仕組みにちゃんとなっていると思いますので、そこはあまり心配いらないと思います。

さて、この、看護プログラムですが、応募しないと入れません。学校によっては、長い順番待ちがある所もあって、人気がある学校だとなかなか順番が回ってこない場合もあります。人気をわけるのは、認可プログラムか、そうでないか、また、NCLEXの合格率、プログラムのドロップアウト率、厳しさ、口コミ、等々です。

先日、うちの病院に実習に来た学生がちらっと「うちのプログラム、レクチャー無いの。勉強はほぼ自習。」と愚痴っていて、びっくりしました。それじゃあ、オンラインと同じだよね?って。いや、同じではありません。オンラインコースは、オンラインでのディスカッションや課題など、通学コースと同じかそれ以上の勉強量が求められます。通学でいながら、自習というのは、オンライン以下、通学以下ということで、ちょっとそれは無いかなあ、と思います。

BSNとなると、オンラインでも良いですが、最初のADNは、実技が多く含まれるので、通常は、ほとんどのプログラムが通学となっています。

NCLEX試験の学校別の合格率は、各州のナーシングボードのウェブサイトで見ることができます。こちらも参考にして下さい。

というわけで、プログラムに応募する準備をするわけですが、応募前に事前に取っておかなければいけない科目、英語ではpre-requisiteと呼ばれるクラスをまず取る必要があります。各プログラムによって、多少の違いはありますが、主要な科目はほぼ決まっていて、大体は次のようなものになります。

English 1A (3単位)ー これ以前にEnglish 101、更にそれ以前にもっと下のクラスも。
Speech 1A & 1B(3単位+3単位)
Chemistry+lab(3-4単位+1単位)
Biology+lab(3単位+1単位)
Physiology+ラボ(3単位+2単位)
Anatomy+ラボ(3単位+2単位)
Child development(3単位)---以上、各クラスの単位数は学校によって違います。

第一歩としては、まず、地域のコミカレに入学するところから始まります。入学して上記の科目を取るコミカレに、看護プログラムが設置されて無くても構いません。事前の必修科目を取る段階では、とりあえず、居住地域や住居費など自分の条件の合った地域のコミカレをネットや情報誌などで探してみるとよいと思います。