医療業界のお金の話(エアマットレス)

入院して来られた患者さんに褥瘡があったりすると、その度合いによっては、俗に言うエアマットレスなるものを使用していただきます。褥瘡以外にも、脊髄損傷の患者さんなど、エアマットレスを使用する頻度は高いです。

エアマットレスに関する専門用語はわかりにくくて、「low air loss」とか言われても、ちょっとどういう感じのことなのか英語ネイティブの人でも、医療業界で働いている人達でも、あんまりよくわかりません。「microclimate」とか言われても、どこの天気?ベッドの上の天気って?となるかもしれません。

さて、エアマットレスを使用する際は、レンタルでいくか、病院が購入するか、の2択があります。病院が購入すると、日々のレンタル料金は発生しませんが、壊れた際に、誰かがその修理に頭を抱えることになり、修理できない場合は、大きなゴミの処理に頭を抱えます。それに、前述のように、マットレスの専門用語もあんまりよくわからないし、ということで、上の人達が出席するミーティングでは、種類は専門の業者さんに決めていただきましょう、みたいになります。というわけで、「レンタルにしましょう」という、ほぼ満場一致の結果になります。

このレンタルなのですが、電話をすると数時間のうちには届けてくれて、使用が終わったら(患者さんが退院する時など)電話一本で回収に来てくれます。

そして、安いです。この全てが値上がりする世の中、ここだけは別世界のようなレンタル料金の安さです。プロモーション価格なのかもしれません。このままずっとこの安い料金が続くのかはわかりません。

Low air lossマットレスに「alternating pressure shifting」のような機能がついたものが、勿論パンプ付きで月額レンタル代が100ドル以下です。え?となる安さ。

配達と回収の際の、往復にかかるガソリン代や人件費を引いたら、そこには何が残るんでしょう。私に見えてないRevenueが、そこにはあるのでしょうか…