■コンプレッションがいつも有効なわけじゃない #21

Med-Surgのフロア(一般病棟)の70代の男性。静脈性潰瘍+その他の内科的症状で入院されました。

潰瘍部分にはZincのコンプレッションガーゼ(ウナ・ブーツ)が巻かれ、患者さん曰く(右足にも以前同じような潰瘍があったけど、この白いガーゼの包帯(ウナ・ブーツ)で治っちゃったから、今回もこれでいいかと思う、とのこと。

そして、その巻かれている左足のウナ・ブーツも、主治医が3日前に巻いてくれた、とのこと。

私としては…、こんな時ちょっと躊躇します。

彼の主治医の意向に反したくもないし、とは思うけど、足は細くて、肌の毛も無く、触ると冷たくて、足の脈も右は取れても左は取れない…。

コンプレッションは、静脈性の潰瘍にはいいけど、動脈性の潰瘍が加わる場合には、場合によっては不向きです。ここでABI (ankle-brachial-index)値 が必要になってきますが、大体の場合は、そこから先は、radiology department や imaging departmentにお任せすることになります。

というわけで、フロアの看護師に、この患者さんの潰瘍には、コンプレッションは巻かないでドレッシング材による症状のマネジメントに留める旨を伝えて様子を見ることにしました。

そう伝えたら、フロアの看護師(男性)が「だよね、足も冷たいしね」って…。

知ってたんだね…。ても、主治医に言うのは私の役目なんだね…。苦笑