■理学療法士と作業療法士に「近い」ポジションを一年未満で取得する #194

理学療法士をPT (Physical therapist)、そして作業療法士をOT (Occupational therapist)と呼びます。

PT/OTは、”providers”で、自分のサービス(セラピー)に対してしっかりチャージしたりオーダーを出したり出来る人達です。なので、このポジションに就くには、大学院まで進む必要があり、マスターどころか、ドクター・ディグリーの人も普通にいるので、まともに勉強したら職に就くまで何年もかかります。

しかし、この方達のセラピーは、そのようなわけで高いので、保険の適用には限りがあります。長期療養型の、いわゆる老人ホーム的な場所にずっと住んでいる人達は、何かコンディションの変化(悪化とか)が無い限り、PT/OTのセラピーは受けられず、その代用となるようなポジションの人が日々の個人個人のエクササイズを見てくれます。

それがRNAです。英語で「Restorative nursing assistant」と言います。

CNAは、「看護助手」で、「certified nursing assistant」です。

image of occupational therapy

RNAのサービスは、週に6~7日で施設によって違います。各人は大体週に2回+くらいRNAと一緒に歩いたり手足のリハビリをしたりします。毎日だといいですが、施設にはそれくらいのマンパワーは無いと思います。イメージ的には各施設にRNAは3,4人いる感じです。その全員が毎日勤務するわけじゃないので、実際に働いているのは毎日1~2人くらい。

毎日のリストに従って、各人にカスタマイズされた内容で、運動をします。主には歩行運動です。このカスタマイズの内容は、PT/OTからの指示で、機能的に変化があったらPT/OTにその都度エバリュエーションをしてもらって、新しい内容に更新してもらいます。

RNAになるには、CNAの資格をまず取ることから始まります。CNAのコースは、早い所では最短一か月半くらい、ゆっくりでも3か月。コミカレなどに行ったら一学期間(4か月+くらい)くらいです。

CNAの資格を取得したら半年くらいCNAとして働いた後、RNAの資格取得に向けたコースをオファーしている場所で、30時間くらい講座を受けます。一日5時間としても6日間、約一週間です。

医療現場で働きたいけど、看護助手の仕事には興味がない方とか、もっとPT/OTの分野に近い仕事をしたい方などには、このようなコースもお勧めです。

歩けるにも拘わらず車椅子生活の高齢者の方達に、ポジティブにはっぱをかける、とか、歩いてる最中に「もう駄目~座りたい」とすぐに言っちゃう方を、励ましたりとか、コミュニケーション能力も必要とするイメージです。

また、PT/OTにある、ちょっとした厳しさ、というんですかね、それも必要です。PT/OTは、なるべくなるべく自力で何でも出来るように、を目指すので、「手伝わない難しさ」みたいのがあります。

PT/OTは、歩いたり手や指を動かしたりするのに、いろんなTipを持っていて、一緒に仕事をすると勉強になるので、人生を長い目で見ても、RNAは、そういう意味でも、とても有益なポジションじゃないでしょうか。そのままPT/OTの道に進んでもいいわけですしね!