肌を一日二回モイスチャライズすることで、スキンティア(皮膚の裂傷)等の外傷から肌を守れる確率が高くなることが、実際のリサーチからわかっています。
私の勤務する職場で患者さんの肌の保護に使われているのは、ダイメシコン(Dimethicone) 5% のスキンクリームです。
ダイメシコンはその化学構造がシリコンに似ていて、肌をポリマーの膜で覆うイメージです。
薄い膜で良いのですが、見ている感じでは、実際にはチューブから割と大量に出して、患者さんの肌に、ケーキのフロスティングのごとく、塗りたくっている感じです。
自分に塗られているのを想像しただけで、シリコンコーティングされて重苦しい感じになりますが、ダイメシコンは、ポリマーの膜を気体が通過できることになっているので、重苦しい気持ちになる必要はないのですが… なにせ厚塗り故…。
このダイメシコンは、多くのコスメティック系の商品の成分として入っています。ハンドクリームとかシャンプーとか、見てみると、本当にあれにもこれにも入っています。
小さな子供に時々発生するヘッドライス(頭じらみ)用に100%ダイメシコンのシャンプーがあると聞いていますが、私が見たのは、Tree oilとかが入ったシャンプーで、100%ダイメシコンのは見たことがありません、話によると、イギリスにはあるのだとか。
ちなみに、娘が小学校二年の時、クラスの女の子から次々と移って、学校から全学年生徒に頭ジラミ発生の手紙が届き、我が娘ももらってきたことがあります。その際、上記のTree oilのシャンプーを買って使ってみましたが、小ぶりのボトルで$11くらいでしたが、香りも良く私も一応予防に使用しました。ドラッグストアで売っていた頭ジラミ用のシャンプーはこれだけだったので、ダイメシコン100%のはそこには無かったように思います。
認知症の患者さんなどで、ダイパ―(現場では、ブリーフ、又は、ディスポーザブルのアンダーウェア、と言います)をしている患者さんのお尻を拭いてあげる時は、赤ちゃんとかと同じようなワイプ(赤ちゃん用はちょっと薄すぎで、施設内では実際には赤ちゃん用は使用しません。)を使用しますが、このワイプにもダイメシコンが既に含まれていて、お尻を拭くと同時にダイメシコンでの肌の保護がなされることになります。ちなみに使用中のワイプのダイメシコンは、3.5%です。(下の写真)