■高齢者に優しいコンプレッション #157

■コンプレッションが無理な場合

■高齢者に優しいコンプレッションストッキング

■コンプレッションの圧

■静脈瘤に

コンプレッションのストッキング(膝下靴下)を必要とする患者さんが時々います。

突発的なむくみで医師がコンプレッションのオーダーを出す場合や、慢性的な静脈性の潰瘍がある方、又はそのリスクのある方、等々です。

むくみがあまりひどくない方(でもこれが慢性の症状であったりもします)や比較的小柄な方等は、コンプレッションのストッキングに割合に対応可能な方が多いのですが、男性の方などは嫌がる患者さんが多いです。

最初から、絶対に嫌と言ってくる方もいます。きっと過去にコンプレッションの不快感とかを経験されたのでしょう。

先週、医師からコンプレッションのオーダーが出たという、70代の透析患者さんは、言う事を聞いてくれない患者さんで有名で、看護師さんが「ああ、この患者さん、無理無理、絶対に無理。でも、マネージャーが一応膝下のサイズを測ってオーダー(購入の)出してって言ってるからお願い」と言ってきました。

コンプレッションが無理な場合

あまりにもサイズがすごい方。

サイズに関わらず、Med-Surgなど、短期ならAce-Wrap (Matrixとか)とか、Cobanなどで圧を加える感じで対応できますが、長期となると、毎日のことになるので、長期的にこれからずっと使っていける物、ということになります。

長期戦で、サイズがあまりにもある方は、基本的には、サイズダウンの作業から始まることになります。それは、また別の商品になって、一日24時間(ほぼ)、ベルクロ―(べりっとくっついたり剥がれたりの)付きのコンプレッションを当てます。

動脈系の疾患のある方。

動脈系の疾患には、コンプレッションはあてませんが、Mixの場合などは、その度合いにも寄りますが、あまりシビアじゃない場合は、コンプレッションは効果があるとされています。ABI値などを見て決めます。

ノンコンプライアンスの方。

上記の患者さんのような方です。

いくら必要だからと説明しても全然聞きません。透析センターにも行きたくないからと言って行かないくらい…。

高齢者に優しいコンプレッションストッキング「Tubigrip

というわけで、上記の患者さんは、「慢性化するかもしれない」「いう事を聞かない」「CNAの苦労(コンプレッションストッキングをはかせるのはちょっとしたExtra work」等等の点から、Tubigripを使用することにしました。

これが無理なら、脚のサイズを測ってストッキングをわざわざ買ったところで、履けるわけがないのですから、Tubigripの感触を確認してからでも遅くない、ということで…。

Tubigripは、クリニックに来るコンプレッションストッキングを必要とする患者さんにも時々使いますが、「これなら使える」と言う人が多いです。

Tubigrip

Tubigrip

一重だと15mmHgくらいの弱めの圧なので、履くのに苦労せず、でも、二重にするとそれなりにTherapeuticなレベルの圧が得られます。最初から二重にすると履くのに苦労するので、長めに切って一重で履き、上下を折って二重にします。

患者さんの中には、この上に、もう一枚弱めの膝下丈のコンプレッションストッキングを重ねて足の先の部分をカバーする人もいます。

「E」のサイズだと、割とどんな患者さん(大人)の足にも対応できます。

これは洗って何か月も連続使用出来るので、経済的にもお得です。(乾燥機には入れません)ほとんどのコンプレッションラップ商品は、使い捨てで、何度も使用できるAceWrapも伸ばして使用するので、複数回使用すると圧は落ちます。

上記患者さんに「これ使ってみて。」と言ってから今日で何日か経っていますが、その患者さんが「これ、ちゃんと履いてるから」と見せに来てくれました。むくみも大分引いたらしいのですが、医師のオーダーは続いてるようで、このまま使用を続けますとのこと。良かったです。

医療施設では10mのロールで購入して、切って使用します。上下が二重にできるように、長めに切ってしようします。10mのロールで$50~$60くらいです。最初から切った状態の物も最近出ています。

Medline社から、類似品で「Medigrip」というのも出ています。

コンプレッションの圧

繰り返し使用可能なコンプレッション

Tubigrip:15mmHg前後。二重にするともっと圧が得られます。最初から二重にして履こうとすると大変。

Setopress:伸ばして巻くと、40mmHgくらいの圧が得られます。何回かは洗って使用できます。

一回使用

AceWrap:何度か使用できる感じですが、一応その度に圧は落ちます。15~18mmHg。50%のオーバーラップで。

Unna Boots (Zinc paste bandages):最初は結構圧があって、25~30mmHgくらいありますが、翌日くらいからもう圧は半分以下に。寝たきりの人(歩かない患者さん)には使用不可。

Coban:テープとか付けなくてもそれ自体がくっつくやつです。Unna Boots の上に巻いたり、Kerlix(包帯)を抑えたりする場合などによく使用されます。コンプレッション目的は一時的にはOKですが、長期となるとちょっと不向きです。圧は20mmHg~。

Multi-layerのコンプレッション・システム:2重、3重、4重のシステムがあります。一週間くらいつけっぱなしに出来るので、1システムの値段が他よりも高くても、結果的には経済的、とされていますが、現実的には、一週間これをつけっぱなしに出来る患者さんは少ないです。また、家族でこれをきちんとアプライできる人がいない場合も、使用は現実的じゃないです。でも、圧が30~40mmHgくらい得られるということで、効果的とされています。でも、結構な圧なので…そこまでの圧を必要としない患者さんも多いです。

静脈瘤に

かく言う私も20代の時に突発的に静脈瘤が出来て夜間の救急に行き、それ以来静脈瘤持ちです。

私は毎日コンプレッションストッキング(Knee-High) を使用しています。

使用した日としない日の夕方の足の疲れは雲泥の差です。

去年の暮あたりに初めて購入して、ずっと使用していますが(何セットかあるので、一足につき週一くらいの頻度で)、全然へたりません。お勧めです。

これはもう一生付き合っていかないといけない症状なのです…。

気になるなら手術で除去してもいいけど、また繰り返すよ、と言われています。除去したとしても、その後もコンプレッションストッキングを使用し続ける必要があります。あとは、運動です。これは私はいまいち…怠っているわけなのですが…。

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