■「一生していくんだよ」の精神的苦痛 コンプレッション #224

■静脈性潰瘍は再度常に起こり得る

■一生続くケア

■履けるコンプレッションソックスのサイズが無い場合

■静脈性潰瘍は再度、常に起こり得る

静脈性潰瘍の患者さんが、6週間ぶりで外来に来ました。

患者さんの状態が大分良くなって、その後、勝手に来なくなる時は、問題ない時なのだという認識でいます。でも、潰瘍が一時的に治ったとしても、その人の基本的な足の浮腫みなどがある場合、潰瘍はまた起こります。

Weepingな感じ。ドレッシングを当てても、翌日にはぐっしょりなってしまいます。PolyMENという、ピンク色のフォームドレッシングがあれば、ちょっとお高いですが、それが結構いいです。

この患者さんは、翌日にはウェットになっちゃうと言うのですが、自分でなんとかしようという気は全くない。それ程高齢でもなく、自分の足に手は届くのですが、とにかくやる気がない。これをこうしたらいいんだよ、とドレッシング材の補強の仕方を教えても、聞く気もないので、まあ、しょうがないね、ドレッシングを厚くしておくね、くらいです。

ほとんど歩行不可能なので、クリニックに来るのも大変でしょう、訪問看護にしますか?と言っても、家に人を入れたくない理由があるらしく、それも嫌だとのこと。

この患者さんが、「もうこれはいつまで続くのかしら」と毎回愚痴グチ言うのですが、潰瘍が良くなってもコンプレッションは必要だよ、という声は耳に届いていないようです。というか、耳に入れたくないようです。

■一生続く

静脈性潰瘍は、大体どの患者さんも、「治ってもずっとケアしていくんだよ。」と言う言葉を聞くのが苦痛のようです。「潰瘍が治る=完治=もうOK」という考えを希望しているようです。

それは理解できます。でも、医者に言われると、表情の感じからして、半分も理解していない、というか理解したくない、という雰囲気です。

この度の患者さんは、半分どころか10%もないかな、という印象です。「コンタクトレンズしていたら基本ずっと一生するでしょう?義足の人は一生ずっとするでしょう?皆んな、何かと一生付き合ってるでしょ? 貴方の場合は、それがコンプレッション。ほら、私も履いてるし。」と言っても、何だかいまいち。

そう言った、説教じゃなくて応援的な感じの内容を毎回毎回、頭に刷り込んでいただく作業が必要です。患者さんが言い訳をし始めたら、それはきっとこちらの言い方が説教っぽくなっているのでしょう。

■履けるコンプレッションソックスのサイズが無い場合

何度か紹介していますが、バリコス・ベイン用にアマゾンで購入したソックスは、安価ながら強力で、夕方の足の疲れが全く違います。何足かあるので、週一回使用するとしても、既に一年半経っていますが、作りも頑丈なのか、まったくへたることなくぴんぴんしています。11ドルくらいだったので、本当に皆さんにお勧めしたいですが、高齢者には少し難しいです。脱着の際、それなりに「うううーー!」という苦労を伴います。痛みではなく、力を要します。

足周りのサイズが大きすぎて、コンプレッションのストッキング(ソックス)などのマックスのサイズを超えてしまって、履けるものが無い、という場合は、「サイズ・リダクション」が最初です。

コンプレッションが朝から晩までだとすると、サイズリダクションは基本24時間ずっとです。外すのはお風呂の間くらいです。

サイズリダクションに使用するのは、柔らかめの両側から締め付ける感じのもので、説明だけではわかりにくいので、写真を載せます。

この写真はMedline社の商品カタログからですが、これはサイズ・リダクションの目的じゃないかと思います。細いので。でも、感じとしてはこんな感じのデバイスです。両側からベルクロで交互に押さえます。なので、脱着は比較的簡単です。

素材が柔らかいので肌に直接つけても大丈夫で、洗って再度使用可能です。ちょっと値段が高いにしても、何度も使用できるので、それを計算すると納得いくかと思います。

multi-layer compression wrap kit は、セット1つを普通に自分でアマゾン等で購入したら$15強くらいしますので、一週間そのままにしておけるにしても、非常に高いです。自分で購入して自分でアプライされる人は少ないかもしれませんが…。

上記のサイズリダクションのコンプレッションデバイスは、検索される際は、「compression」「wrap」「calf」などで出てくると思います。

ちなみに、上記の患者さんは、グラム・ネガティブのバクテリアが検出されて、現在は抗生物質で内服治療中です。