■外来患者は全員MRSA保菌者と思うべき #209

外来の医師からテキストが入って「今、来て」ということだったので、行ってみました。

行ってみたら、若い男性患者さんの足を前に、医師がドレッシング材と格闘していました。そして、患者さんに「c’mon doc. もっとちゃんとやってくれよ」みたいに言われていました。

医師は「僕は手術はするけど、こういうドレッシング材巻いたりとかしないから~。それにこれ僕がやった処置じゃないしね?」としきりに言い訳をしていました。

この患者さんはホームレスの患者さんじゃないのですが、ホームレスの人達以上に酷い乾燥と割れ目とhyperkeratosisとerosionが足の裏と五本の指の周りにありました。ちなみにhyperkeratosisは、medical diagnosisに当たってしまうので、看護師は使えません。看護師は見たままのthicknessとかdrynessとか、yellowの色とか、を記録します。

一週間前にERに来て、感染症ということで抗生物質の薬を飲んでいる最中とのこと。

足と足の傷をそれぞれ洗浄して、保湿させて、calamineとzincのドレッシングを巻いて、一週間後にまたね、と言ったところで、名前とか生年月日を確認して、「ところで何でこういう足になっちゃったの?」と聞きました。この時点で、医師はもう既に消えていました…苦笑。

「いつも外のコンクリートの所で犬を洗うんだけど、ついでにコンクリートもブリーチ剤で洗うの。その際、いつも、サンダルとか裸足とかでやるからこうなってしまった。」とのこと。

患者さんが帰って、私も記録を残さないといけないのでコンピュータ上でその患者さんのチャートを見たら、MRSAの人でした。MRSAはERに来た時点で採ったwound cultureの結果なので最近です。その後、Med-Surgに二日三日入ってたようですが、私は会いませんでした。

あの軽いラフな感じで外来に来たのを見ると、ちゃんとPatient educationがなされてないか、またはちゃんと理解されてないかです。

急遽患者さんに電話をして、もし、ドレッシングに耐えられなくて外す場合は、それでもちゃんと傷はカバーしてないといけない旨を伝えました。返事は「オッケー」みたいな軽いものでしたが…。ガールフレンドの話をしていたので、その他の注意事項もあります。

そして急にちょっと自分の事も心配になって、自分のクリニックの部屋での行動を振り返りました。

この度の新型コロナウィルスの感染の件では、外来の患者さんは全てコロナ菌保持者と思え、という感じですが、同じように、MRSAも、外来の患者さんは全てMRSA保菌者と思わないといけません。

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