今日の外来はちょこっと暇だったので、BCGワクチンの話をしていました。
BCGは、日本では皆んな知ってる結核の発症を抑えるワクチンで、子供の頃に受けます。あのポツポツの針の後が残るやつです。が、アメリカでは受けません。
この度の新型コロナウィルスのepidemicで、日本人の感染率が低いのにはBCGの接種が関係しているんじゃないか、という説もありました。
そう話している最中、この医師は何でも速攻で検索をかけるのですが、速攻で「でもCDCはオフィシャルにそれを否定する文面を出しているようだ」と、そういうサイトを見つけました。
これに関しては、CDCがそれを肯定したら、アメリカ国内の於いて、割ととんでもない事態に発展してしまうでしょう。まあ、それは置いといて。
この医師はBCGを知っていましたが、知らない医師も過去にいました。
学校の関係で、TB検査(ツベルクリン検査)を受ける必要があり、「日本でBCGを受けているからレントゲンのオーダーが欲しい」とお願いに言ったら「? 君の言っているBCGというのが何のことかわからない」と言われ、「ちょっと待って、友人の医師に聞いてみるから」と電話をかけていました。
電話の先でも「知らない」と言われたらしく、困った顔になりました。
それはワクチンなのか? 結核の? へ~、聞いたことないなあ、という感じ。
私は内心かなりびっくりしまして、学校のmicrobiologyの先生がたまたま学校の構内を歩いていたので、つかまえて聞いてみたら、その先生も聞いたことがないとのこと…。
なんと…。それほどまでに知名度の低いワクチンなのですか?という感じ。
その時は、レントゲンで済んだのですが、きちんと抗体があるかどうかを調べたい場合は、クオンティフェロン検査をします。BCGの抗体は、せいぜい15年くらいと言われていて、もう何年も経ってるので、無いと思うけど… でも、BCGのせいで発赤が出来る可能性もまだ完全に無いとも言い切れません。
クオンティフェロン検査は、以前、某神奈川県内の医療施設に問い合わせたら、保険無しでも5000円位と言われたことがあります。内心、「えっ!安っ!」と思いましたが、本当にそうなのかちょっと疑わしいです。$50位なんて…。有り得ないです。
アメリカでは、CBCとCMPだけでも、保険が無いと$1000くらいしたりします。十万円ですよ?!医療システムが違うから比べてもしょうがないんですが、あまりに違いすぎますよね。
以上、ちょっとBCGでした。