■比較的大きな男女差がある、アメリカのNPとPAの給料 #56

何日か前に、アメリカのナース・プラクティショナーの今と今後、という内容で投稿した際、その中に、NPのお給料がRNのお給料にプラスアルファをした感じ、と書きました。

ところが、今日、某医療雑誌の中に、NP及びPAの給料は、男女間で大きな隔たりがある、というリサーチ結果が載っているのを見て、今日はそれについて追加で書いてみます。

アメリカに「PubMed」という科学・医療系の文献を扱うサイトがあります。これはそのPubMedによるリサーチのようで、雑誌は昨年の12月号でした。リサーチに協力してくれたクリにシャンの人数は1,200人です。(n=1,200)

それによると、PAのお給料が、NAよりも日本円にして約100万円高く、そして、NA及びPA共に、男性の方が女性よりも約250万円高い、とのこと。

このような格差はどこから来るものなのでしょうか。

リサーチによると、PAが仕事に対する満足感が得られる専門分野の上位3位は、順番に、皮膚科、プライマリーケア(クリニック等)、そして救急(ER)。

一方、NPが挙げた上位3位は、順番に、小児科(PEDS/NICU)、精神科、そして婦人科(Women’s Health)。

そして、精神科と救急においては、約30%のプラクティショナーが更に高い給料を得ている旨の注釈がありました。

精神科と救急での勤務を好むのは、現実的に主に男性プラクティショナーで、女性プラクティショナーはどちらかと言うと、OBやPEDS/NICUにいることが多いです。

というわけで、給料の男女差は、何を専門にしてどこで働くか、によって大きく変わってくるようです。当たり前と言えば当たり前なのですが…。

看護プログラムを卒業する際、その当時は買い手市場で、系列病院側から学校に「新卒の採用は無いので、他で一年働いてから応募するように」との予めの通達がありました。

でも、その後、割と速攻で、一人の男性クラスメートが精神科に新卒で採用になりました。精神科はその特殊な環境から、男性看護師が必ず何人かいます。勿論、その男性生徒の人柄によるところが大きかったと思うので(とてもいい人で見かけも好感度が高い人でした)クラスの皆んなで喜びました。彼は数年経った今でも同じ精神科で働いています。

というわけで、NA及びPAのお給料事情についてでした。

ちなみに、平均勤務時間数は、NPが週に54時間、PAが週に51時間となっていて、週休2日で考えると、毎日約10時間以上勤務している、という計算になります。