VAC Therapyを75mmHgの陰圧で

最近、NPWTの圧は75mmHgでも良い効果が得られるということがわかりました。

NPWTの圧は、デフォルトが125mmHgです。Woundの状態がデリケートな時などは、圧を下げますが、大体125mmHgでやります。

でも、最近、下肢の状態が弱いというか、すぐに潰瘍につながってしまうような感じの患者さんがいて、NPWTをずっと75mmHgに下げていました。そうじゃないと、サクションの部分にPressure Ulcerが出来てしまいそうだったからです。この患者さんのWound bedには、さらにContact layer dressingも使用していました。

別の患者さんで、ストマを造設後、腹部の部分にある術後の傷が開いてしまった(dehiscence) 方がいます。ストマ造設の術後、2週間くらいでホチキス留めを外したようなのですが、その後開いてしまったようです。

入院してこられて何日かしたら、中の縫合糸が見えてしまってる状態になってしまっていたので、NPWTをすることになりました。こちらもcontact layer dressing使用で75mmHgでやっています。ドレイネイジもごく僅かなので、NPWTの目的は、granulation tissue formationです。

このように、75mmHgの陰圧でも、良いOutcomeが得られることがわかったので、これからも、woundの状態によっては、圧力の調整をしながら使用していきたいと思います。

その後

上記の患者さんは、wound bedにgranulation tissueが増えて、中の縫合糸がだんだん見えなくなってきたので、NPWTの圧をデフォルトの125mmHgに戻して使用しています。contact layer dressingも不要な感じなのでそれも抜きで、現在は125mmHgで通常運転という感じです。