創傷は小さいうちに治すべき

先日書いた20代の女性の顔の感染症は、本人曰く4か月前からある状態、と言っていました。

どうしてもっと早くに診てもらわなかったの?という気持ち。

今日来るはずだった患者さんは、予約をキャンセルしているところを見ると、もうwound が閉じたのかもしれないな、と思います。3年もああでもないこうでもない、と繰り返したwoundだったようで、まあ、そのキャンセルを喜んであげるべきなのでしょう、と思います。

とにかく、傷は、最初は、「そのうち治るだろう」という気持ちがあるから、すぐに受診しない人が多いのは理解ですます。

また、小さな傷なら、お店でガーゼやら軟膏やらを買ってきて、自分でケアしよう、と思われるのも普通だと思います。

今日、娘が、「ママ、絆創膏探したけど無い。無い?」と聞くので、「どこに貼りたいの?」と聞くと、手を差し出しました。

手の平側の、薬指の第三関節近くが赤くジュクジュクしてる感じです。

えー、何これ。しかも腫れてるし。

なんでもっと早く言わなかったのよ~、しかも腫れてるじゃない。これいつから?と聞くと、「だから今言った。2週間くらい前から」とのこと。

2週間も…。

2週間もの間、こんな身近に患者がいたなんて…。

「最初はこんなじゃなかった」とのこと。そうでしょうとも、そうでしょうとも…。

傷は、早ければ早いほど治りが早いですから、早めにケアしたいです。

結局娘は、自分が患者という認識は勿論微塵もないので、ケアはただのカットバン。私があれだこれだとしたところで、どうせ剥がしてカットバン貼る、です。

しかも、これ誰が使うの?という形の、もう期限が切れて患者さんには使えない「ナックル(第三関節)用」のカットバン。「いいよ、これで」と言って。

自分の家族のケアはオロソカ極まりないです。

後日…

ただのカットバンでは悪化するばかり。ジュクジュクの創傷サイズは、指の第二関節と第三関節の間いっぱいいっぱい位に広がっています。

というわけで、訪問看護のバッグの中に入っていた、ゼロフォームを創傷箇所に充てて、フィルムで巻いて固定したら、みるみる状態が落ち着いてサイズダウンしました。ゼロフォームは、貼る時点ではベタベタ感がありますが、時間が経つと、ある程度乾きもします。そのため、ジュクジュク状態に余計な水分を与えることなく、同時にantimicrobialなので、状態を落ち着かせてくれました。

娘は気難しいので写真を撮らせてもらえませんでしたが、そういうわけで、回復の見込み…。彼女曰く、「この黄色いのが一番効くね。びっくり。」とのこと。