■CFCN(フットケアナース)とRam’s horn toenail (羊の角状の爪)#124

CFCNという資格は、「certified foot care nurse」と言って、足のケアをする看護師なのですが、私はなにもこの資格で採用されたわけでもなく、患者さんの足のケアをする必要も特にないのですが、時々それをする状況になる時があります。

良く言えば「臨機応変」に、悪く言えば「なあなあ」に、引き受ける感じです。「ちょっとやってくれる~?」「いいよ~」みたいな感じで。これが良いか悪いかという問題はここでは省きます。

基本的に、Long-Term Care (LTC)の患者さんは、そこに「住んでいる」わけなので、スタッフが爪のケアをしたり、必要ならば看護師がPodiatorist(足の専門医)に送ったします。

Med-Surgの患者さんは、通常3~4日で退院するので、看護師が爪のケアをすることはありません。

問題は、その中間。リハビリの患者さんです。

リハビリの患者さんは、そのまま数日で退院することもあれば、中には、長期の療養(住人になる方向)の方に入れて欲しい、というケースもあります。

Med-Surgからリハビリに送られて来た患者さんで、どう見ても、足の爪が尋常でなく長い、という場合は、退院時に、看護師が家族に「退院後、Podiatorist(足の専門医)に予約を入れて足の爪のケアをしてもらって下さい」的なアドバイスをするのですが、状況的にそういう運びにはならないだろうな、というケースも時々あります。

患者さんが、家族のいう事を聞かないで頑ななタイプ、又は、患者さんがほぼ寝たきりで、家族が、クリニックに連れて行くのは難しいだろうな、という場合。

又、訪問看護師をお願いしたとしても、これは難しいだろうな、という状況。爪の為だけに訪問看護師をつけるというのも有り得ませんし…。

というわけで、リハビリにやってきた患者さんなのですが、このような↓爪でやってきました。

Ram's horn nail

Ram’s horn nails

Ram's horn nails

Ram’s horn nails

足の爪は月に1.5mm伸びると言われているので、見た感じで計算しても…何年切ってなかったのかな、ってくらいです。専門用語的には、「Onychogryphosis」と言います(←ちなみにこれ試験に出ます)。

見たら「えっ!」となるかもしれませんが、基本的には、足用の爪切りでちょっとずつ切る、のみです。切られる側の患者さんの方も疲れるので、片足づつ二日(二回)に分けて、の作業でした。(足の専門医は、2回に分けてね、なんて事は言ってられないので、すごい早さでパパっと終了です。)

リハビリフロアに入ってから3,4日して、CNA(看護助手)から聞いて初めてわかった…というのは置いといて…、私はこういうチャレンジが好きなのですが、一応、完全には短くはしなくて(安全の為)、ある程度短くしたら足の専門医にお願いします。

足の専門医は、週に一回しかクリニックに来られないので、町中の患者さんの定期的な予約が、その週一回に集中するわけで、超びっちりのスケジュールなのです。爪に問題がある人、または自分でケアが不可能な人、糖尿病を患って足の感覚が無い人、など、皆さん、大体、2か月毎に予約を入れます。

足の専門医は、患者さん1人の診察時間の割り当てが15分で、1時間に4人びっしり予約が入るので、作業的な部分(深爪をケアしたり)はマッハのスピードでこなします。足の爪を切ったり、歩行のチェックをしたり、レントゲン写真をチェックしたり、深爪のデブリーメントをしたりの15分って殺人的です。

それなのに、診察(お話を聞いたり)は、患者さんにちゃんと向き合って、患者さんの話や質問を最後まで聞いて素晴らしいです。

私は以前、この足の専門医を一日シャドーしたことがあって、それはもうほとんど感動的でした。その作業のスピードに。

というわけで、この専門医に送られるとしても、少しでも、医師の負担を軽減するために、私が途中まで切って、専門医に後で「今日の午後、こういう患者さん行きますので」と伝えます。

医師は、爪だけでなく、足の全体的な診断をするので、いくら看護師が時々爪を切ったとしても、糖尿や、足の骨や爪の変形がある患者さんは、やはり何回かに一回は、足の専門医に診てもらうことをいつもお勧めします。

というわけで、上記の爪の患者さん(高齢の女性です)。

この爪から想像するに、セルフケアもテキトーで家族のいう事なんて聞かないタイプかな、と思っていたら、本当に、その通りで、部屋で「お水飲みますか?お水じゃなくて何か他の飲み物の方がいいですか?」とか聞くと(高齢者は言われないと水分を摂ること自体に気づかない人が多いです)、お約束的に、答えは決まって、「飲む。ウィスキー。」と言います。笑

ちなみに、この患者さんは、若い時にドイツから来たのだそうです。ドイツって…酒年齢が若いんですよね、確か。(ビールは16歳から、と聞いてます)

リハビリで、さんざん、OT(作業療法士)にセルフケアに関する叱咤激励を受けて無事退院していかれました。

毎日「こんな酒も飲めない所に居られるか」と毎日悪態をついて、OTに「だったらちゃんと頑張って。じゃないと帰さないよ」と言われて、入院時とは別人になってました。OTってすごいです。

入った来た時は、いつも不機嫌でなげやりな感じでしたが、退院時は、笑顔でお礼を言って行きました。

余談ですが、リハビリフロアって、どのフロアよりも人間模様があるような気がします。

入って来た時と退院時の差が大きいんです。

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