VACドレッシング フィルムドレープがまさかの品切れ

■フィルムドレッシングがまさかの品切れ

■では、どうしましょうか… 代用品として

フィルムドレッシングが品切れ

この1,2年(2年経ってるかな?)、NPWTのドレッシング材は、シリコンに代わっています。

シリコンドレッシングは、比較的平らな部位の場合、または、比較的大きな面積に使用する場合は、安定感が保てます。しかし、そうでない場合は、割と簡単に剥がれてくることがあります。スキンバリアを塗っても同じです。

そのようなわけで、少なくとも、Wound周りの肌の保護にだけはずっとフィルムドレッシングを使用してきました。結果的には、ドレッシングキットを注文の際、追加でフィルムドレッシングを購入するということになります。部位によっては追加で買ったフィルムドレッシング材だけで完結する時もあるので、その場合は、シリコンドレッシングが余る感じになります。勿体無いですが…しょうがないというか…。保険会社にとっては、これは迷惑だと思います。追加でサプライをカバーするわけですし…。

先日、比較的平らな部位に、肌の保護目的としてシリコンドレッシングを使用してみました。具体的には、腰のあたりのブリッジになる部分です。

2日後、剥がしたら、その箇所の肌が少し赤くなってしまっていました。肌に当たらないように、大きさは確認したはずなのですが…。エアリークが起こった際、中で浮いてしまったのかもしれません。幸い、ドレイネイジの量がごく僅かだったので、赤くなった部分は一度反対側にブリッジを移したら、その後2日で消えました。

新しい商品に変わったら、それに慣れるしかないんだろうと思って、使用してきましたが、たぶんきっと他の人も同じ状況にあるのだと思います。何故なら、フィルムドレッシングが現在「Back order」だからなんです!

これはすっごく困ります。一瞬「えっ⁈」となりました。

肌感覚なのですが、最近、グラフトを受ける患者さんの受け入れ頻度が上がっています。グラフトのインプラント後は、ほぼ必ず(9割方)NPWTを使用するので、フィルムドレッシングが無いと、とても困ってしまいます。

シリコンに変わったもともとの理由は以前このブログでも書きました。シリコンドレッシングに変えられたのは、フィルムドレッシングだと水泡(ブリスター)が出来てしまうから、という理由だと会社のレプの方から聞きました。ブリスターが出来てしまうのは、ドレッシング材のせいじゃないんです。剥がし方のせいなんです。

出来れば、またフィルムドレッシングに戻してほしいです。品切れって本当に困っちゃうんです。涙

では、どうしましょうか… 代用品として

落胆している場合じゃないんですよね…。今日明日の問題なので。それに何人もいるので…。うーん、大丈夫かな…。

シリコンドレッシングしかない場合、面積を広く取って安定性を上げるか、スキンバリアを強化する、ってことでしょうか。

あと、時々、患者さんがトイレに行く度に、また、服を着替えたりする度に、接続を外す看護師さんがいるので、それを極力避けるようにお願いすることでしょうか。接続を外す度ごとに、エアリークのリスクが高まるので、それが何度もあると、シリコンドレッシングは剥がれてくる可能性があるのかな、と思います。

代用品案としては、プレップとしての肌の保護剤用としては、普通のテガダームドレッシングでもいけるかな、と思います。ハイドロコロイドドレッシングでもいけると思いますが、肌の保護目的での使用だと、高価なので、あまり現実的ではないです。少なくともうちの経営難の病院では、そんな毎回毎回ハイドロコロイドなんて使ってられないと思います。

試してはいませんが、保護部分は「HYTAPE」でもいけるんじゃないかと思います。

いずれにせよ、患者さんに(保険会社に)追加チャージが発生することになって、なんだかフェアじゃないですが… 肌を守るためなので、しょうがないですよね…。