■Patient education #185

看護師の大事な仕事の1つに、「teaching」というのがあります。Patient educationというやつです。

記録 (documentation/record) を残す際も、どんなpatient educationをしたか、というのも毎回入れます。

患者さんも、いろいろ質問をしてくる方もいれば、質問をしてこない方もいます。全く質問がない、ということではなくて、「特に今は思いつかない」という感じです。

創傷の患者さんでよくある質問が(特に若い方)「シャワーはしてもいいの?」というやつです。

最近5cmくらいの深さのopen wound がお腹にある若い女性の患者さんが入院していて、退院したのでクリニックに外来で来ました。

入院中の時と同じ医師がまだ勤務していたので(ローテーションのスケジュール上)面識があって(創傷に)好都合でした。

この患者さんは、私にも「シャワーしていい?」と入院中に聞いていたので「いいですよ」と答えたものの、その後、他の複数の看護師にも聞いていて、「創傷あるからダメ」と言われ入院中はずっとシャワーをしていなかったとのこと。

クリニックで、医師に「シャワーしていいですか?」とまた聞いて、医師に「君ね、既に同じ質問を4回しているよね?そして私は4回同じ答えを返している。一体何なんだ。」と半ばあきれたように言いました。

そしたら「だって、看護師にダメと言われて…」と反論して、医師に「私は医師だ。医師がいいと言っているのに、何故、その後で看護師に聞いて君は混乱するんだろう。」と言われていました。

wound careの練習中も、一旦わかった、と答えても、後で誰かに何か言われると、まるで初めて聞いたかのように「え?そうなの?」となります。

というわけで、患者さんの教育は、本当に何度も何度もしつこいくらい同じことを繰り返す必要があります。そして「記録」がとても大事です。

後で「そんな事、何の説明も受けていない」とか、「ちゃんと事前に説明してくれたら良かったのに」とか苦情を言ってくる患者さんも結構多いです。

そして残念なことに、フロアの看護師の中には「創傷=シャワー無理」という考えになっている人がとても多いです。理由は、一番に「面倒くさいから」です。

ICUとか、大きな術後とか、状況によってはシャワーが出来ない場合も多いですが、それ以外は、出来る場合がほとんどです。

そして本当にこういう事を言うのは残念ですが、その創傷に一番真剣に向き合うのは患者さん本人と家族なので、acuteで数日以内で退院される患者さんの場合は、看護師を教育するより、患者さんと家族を教育する方が、よっぽど大切で効果的です。

更には、患者さんが若い場合は、お母さんの教育と精神的サポートがもっと重要です。大概のお母さんは、最初、うわ~どうしよう、となるからです。ここで「訪問看護師を…」とか言うと、他力本願が混じるので、言わない方が、腹をくくれるのでいいです。

もう一人、昨日退院になった方は、家族はいなくてボーイフレンドが毎日来ます。本人には全く自分のwoundをcareする意思がなく、ボーイフレンドに練習してもらいました。

このボーイフレンドは楽天的で、「大丈夫ダイジョーブ」タイプ。通しで自分でまだ出来てなかったので、「退院前にもう一回練習しますか?」と聞いたら「ダイジョーブだと思う。」との返事。

悲観的でもあまり人の話が耳に入らないけど、楽天的でもそんなに入らないのは同じです。だから結局どんな患者さんにも、何度も何度も繰り返しする必要があります。

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