■ドレッシングを外してシャワーしちゃっていいの? #106

創傷の湿潤療法(moist environmentでの治療)はもう常識となって、そういうわけなので、創傷はほぼドレッシング材で覆われています。

そうすると、患者さんのシャワー時は、スタッフがそのドレッシング材が濡れないように、頑丈にプラスティックの袋とかで覆って(足の場合は筒状にして上下をテープで留める)シャワーしてくれますが、ほとんどの創傷は、そのようなカバーは不要で、ドレッシング材ごと全部外して、シャワーしてくれて可の場合が多いです。

ドレッシングを外していいのか、とか、カバーが必要か、とか、いちいち聞くことが面倒なスタッフは、さっさとカバーしてシャワーを促しますが、患者さん自身は、全て外してシャワーした方が断然気持ちいいです。

Pilonidal cystでさえ、ある程度まで行ったら、もうシャワーの時は、自分で外してもいいくらいなので、そのように説明しますが(訪問時間の前に)、怖くてできない人が半分以上です。男の子は割りとできますが、創傷はまだ治癒途中だし、血行も良くなるし、シャワーの最中、バスルームで血が流れたりする場合もあるので、そういうのを見ると、お母さんがとてもびっくりしてしまったりして、「してもいいよ」と言っても、実際にそれをする人は少ないです。

ドレッシング材を全部外してシャワーすると、創傷周りの肌組織が元気になって、治りが早くなります。その後、すぐにケアすればいいわけで、それ程怖がることはありません。

でも、ケアのタイミングをちゃんとコーディネイトしないと、そのままの状態で患者さんがずっとベッドで待ってたり、となるので、シャワーとケアの時間調整が必須です。

90代の患者さんの静脈性潰瘍も、ドレッシング材があるから、と言って、シャワーをしていませんでしたが、シャワーを勧めてドレッシング材を外して実際にしてもらったら見る見るうちに状態が良くなって、本人も嬉しくなったのか、毎日シャワーするようになりました。

これは、とても残念な話なのですが、当初、スタッフから「患者さんがシャワーを拒む」と聞いていたので、「そうなんだ…」と思っていたのですが、時々でもいいのでシャワーはしてもらいたいと思って患者さんに「どうしてシャワーしたくないの?」と聞いてみたところ、実際にはそうではなくて、「wound があってドレッシングでカバーされているから、スタッフからシャワーはできないよ、と言われていた」とのこと。

ええ~、とびっくりして、その当日から、フロアの看護師に「シャワー必須」的なお願いをして、ちゃんとシャワーしてもらいました。

CNAもどうしていいかわからなかったんでしょうね。聞けばいいのに聞かないし、私の方も、ちゃんと言ってあげなかったのが悪かったと思います。

でも、シャワーヘッドのお湯を直接創床に向けて当てないで下さいね。圧が強すぎます。

でも、シャワーヘッドのお湯を直接創床に向けて当てないで下さいね。圧が強すぎます。

最近入院して来られた患者さんは、一年半ずっと治らないという10㎝くらいの大きさの創傷が両方のアキレス腱の部分にあって、医師も目をそらすような状態になっていたのですが、きっと、創傷を気にして今までシャワーもままならなかったのか、入院2日目に「シャワーはしてもいいのか」と聞いてきたので、「どうぞどうぞ、ドレッシングも全部外してしちゃっていいですよ」と言ったら、とても喜んでいて、出てきたら、なんだか随分すっきりリフレッシュした感じの状態になっていました。

日本のようにお風呂に浸かるという「入浴」的な習慣がないので、創傷部分をお湯に浸かる状態を心配する必要がないので、割と気楽にシャワーが勧められます。ドレッシングを全部外してあげると、CNAも気が楽になっていいみたいです。

ドレッシング材を濡れないようにプラスティックで覆って…というのは結構なプレッシャーなんだと思います。

だから、ドレッシング材をつけたままプラスティックで覆う場合は、最初は一緒にやって、「濡れたら濡れたで取り替えるから、そんなに気にしないでいいからね」と言います。

シャワーに関しては、外来の患者さんも時々、いいのか悪いのか判断に迷うようです。