「傷にしみる?痛い?」0.125% Dakin’s Solution vs Vashe Wound Solution

0.125% Dakin’s Solution vs. Vashe Wound Solution

最近、同じ患者さんに両方のソリューションを使用する機会がありました。

Venous ulcerを繰り返す80代の患者さんがいて、外来に週に1回(時々2回)来られます。高齢ということもあって、外来に加え、週1回の訪問看護も受けています。

最近、Wound bedにdevitalized tissue (slough) が見られたので、2,3回「Dakin’s solution」を使用して綺麗にしました。その際、「あ、Dakin’s solutionは潰瘍にしみて痛いから使うのが嫌だったんだっけ…」と思い出し、薄めて使用していただくことにしました。10倍に薄めると、0.0125%です。薄めた液を潰瘍に10‐15分くらいつけます。「Soak in the solution」ということなんですが、実際は、ガーゼに浸して患部に当てるという感じですね。

その10倍に薄めたものを使用していただいた後、次の受診時に「そうだ、Vasheがあったんだっけ」ということで、Vashe Wound Solutionを同じ要領で使用してみました。以前見た文献によると、Vasheの場合、1分くらいでも同じような効果が得られると書かれてあったと思います。

患者さんが、「こっち(VASHEの液体)のほうがしみないし痛くない」と言ってニコッとしました。ニコッとしてくれた… 嬉しい… ありがとう、VASHE…

というわけで、0.125% (又は0.0125%) のDakin’s solutionが使用できない患者さんには、Vashe solutionを使用するのが良いかと思います。浸したガーゼでwet-to-dry的に使用も可能かと思います。

私は個人的にDakin’s solution(<0.125%)が好きですが、ドクターによっては速攻で却下される方もいますので、臨機応変に対応できるよう、VASHEも常備です。

ちなみにその後は、Hydrofera Blueを使用しています。フォームだとくっつかないからなんですが…

でも、本当は、Biological wound dressing をグラフトしたいです…

早く治って笑顔になってほしいです…