■NPWTドレッシング交換時の痛みが軽減★Contact Layer Dressing #71

今週も一人、Pilonidal Cyst手術後の新しい患者さん。珍しく男の子です。18歳。

どの子も、ほぼ同じリアクションで、どの母親も同じリアクション。

7歳だろうが18歳だろうが、特に男の子の場合は、お母さんはもう心配で心配で、という感じです。

一般的に、どんな創傷も、ドレッシング材の交換時は、事前に痛み止めをあげておくのが看護のお約束なのですが、このPilonidal Cystの場合に関しては、処方された痛み止めを1錠飲もうが2錠飲もうが、効きません。

痛いのは、フォームを創床から引き剥がす時、とその次は、機械の電源を入れて、実際に吸いが始まる瞬間。

フォームを剥がす時は、事前に生食や水でフォームを湿らせて、と言いますが、それも気持ち程度で、貢献度はそれほど高くありません。

医師によっては、ライドケイン(Lidocaine)を創床に注入しておいて…というオーダーを出してくれる人もいますが、本当に稀にです。Wound Care Nurseによってはその度に医師にライドケインをオーダーしてもらって交換する、みたいな人もいますが、それも稀です。

剥がす際の痛みに一番効果的なのは、シリコン製の「コンタクト・レイヤー・ドレッシング」です。

これを創床に敷いて、その上にフォームを置くのです。

これが創傷の治りの妨げになることはないし、ドレナージの吸いの妨げにもなりません。

これを導入してもらってから、高校生達は、痛み止めそのものを一切飲まなくても平気なくらいになりました。どの子も、痛み止め飲んでもあまり意味ないから、と悟るようです。

但し、使えない場合もあります。特にこの度のこの患者さんですが、創床に一部、赤いgranulation tissue が無い部分が見えたので、そこは、創床にフォームがきちんと当たってなかった可能性があります。また、この患者さんの傷は、深いのですが、細くて狭く、こういう場合は、創床にコンタクトレイヤーを「敷く」という作業も難しい場合があります。

この患者さんは、来週、執刀した外科医の術後のフォローアップの予約が入ってるのですが、外科医のオフィスでは、そんなに時間をかけてゆっくりフィルムドレッシングを剥がして…などとそんな悠長なことはしてくれないので、バシッとさっさと剥がされます。ここで、大抵は悲鳴をあげるようです。患者さんとお母さんには、「一応そういうわけで、お知らせまで… その日は予め痛み止め飲んでった方がいいですよ」とアドバイスをさせていただきました。

以下のドレッシングが、今まで使ってみたコンタクト・レイヤー・ドレッシングです。

1)Medline社 Versatel Silicon Contact Dressing – 『one』と書かれているのは、片面のみに粘着性があるものです。メッシュです。

2)Mölnlycke社 Mepitel One - 私はこれが大好きなんですが、とにかく高価。一枚10ドルします。なので、露出した腱(アキレス腱とか)を絶対に保護したい場合等に。創床の面積が大きい場合は、3)にあげるAdapticの代用品を使用します。40㎝くらいのサイズのがありますし、安価です。

3)Covidien社 Curity non-adherence strips ー 「Adaptic」の代用品。外科医が「アダプティック(Adaptic)」と言ってきたら、「え、そんなの無いよ」と慌てずに、これを使用します。細かいメッシュで、使用前は、べたべた感がXeroformの黄色くない版みたいな感じですが、実際は同じではなくて、すぐに乾燥しますし、ドレナージを通します。ちなみに、NPWTには、間違ってもXeroformは使用しませんよう。Xeroform はocclusive dressing なので、ドレナージが吸い取られていきません。

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