■アメリカで車椅子を購入する際 #172

■お店で適当な値段の車椅子を購入しちゃう前に

■クッションも大事

■体の動きも大事

■まとめ

■最後に…これ一番大事かも

職場で、よく、フロアの看護師に「Room218の患者さんの車椅子のクッション必要なんだけど」とか言われたりします。創傷の有る無しに関わらず…。

オッケー、と答えますが、以前は、何で私に言ってくるんだろうなあ、と思っていました。

そして、隣の病院で創傷ケアの看護師と歩いてた時も、そちらのフロアの看護師が彼に「Room●●の患者さんの車椅子が…」とか言って来ていて「ここでも? うちだけかと思ってた。なんでなんだろうね?!」と言って笑ってたことがあります。創傷とか関係無くてもなんです。

■お店で適当な値段の車椅子を購入しちゃう前に

今日、外来のクリニックで、「来週、褥瘡の患者さんが来るから。Pressure Ulcer ってことなんだけど、30代なんだって。」とMA (medical assistant)に言われました。

30代で外来でPressure Ulcerって…?と記録を見たら、Spina Bifidaの患者さんでした。

Spina Bifidaは、生まれつきの背骨の中の神経の奇形で、その中でも種類があるので、その人によって状態が違います。普通に歩けている人も多く、ざっとグループ分けすると、歩ける人、普通の車椅子使用の人、電動車椅子使用の人、という感じです。

記録を見たら、この患者さんは、以前は電動車椅子だったようですが、大きさ的重さ的に、ケアしてくれるお母さんの手に負えなくて、普通の車椅子を「お店で購入」されたようでした。

Medical conditionのために歩行が困難で車椅子が必要な場合、保険でカバーされる場合が多いです。

なので、車椅子を売っているお店で安価な車椅子を購入する前に、手続きを踏んで、保険でカバーされるカスタムメイドの車椅子を作ってもらうことをお勧めします。

でも、どうやって?と思う人もいるかと思うので、知っている範囲で少し説明したいと思います。

このSpina Bifidaの患者さんは、主治医 (PCP) から新しい車椅子のオーダーを出してもらっていて、そのオーダーフォームが、最近近所に出来たファーマシーに送られていたからです。でも、そのオーダーフォームには、患者さんのサイズ等は全く書かれていなくて、「軽量の車椅子」とだけ書かれていました。

このファーマシーは、最近会いに行ったことがあるので、「あの彼がサイズとかちゃんと測ってくれるのかな…(失礼ながら…)」と一抹の不安があったので、電話をしてみたところ「軽量と書かれているから、今、軽量をオーダーしようと思っていたよ」とのこと。

サイズは?と聞いたら「サイズは書かれていないし、軽量とだけ書かれているから軽量でいいんでしょ?」と…。ああ、電話して良かった~(内心)

と言う事で、ちょっと待ってもらいました。

例えば、病院内にあるLong-Term Careの患者さんは、そこに何年もいるわけで、歩行が困難な人は、カスタムメイド(その人の状態に合った)の車椅子を保険で購入します。その際、保険のベンダー取次店というんでしょうか、専門に扱っている会社のスタッフが、サイズを測ったりその患者さん個人のNeedsをチェックして、その人に合った車椅子を注文してくれます。

でも、その会社は、外来の患者さんは取り扱っていなくて、外来の患者さんのは、前述のファーマシーのような、地元で車椅子等を扱っているお店に注文されることになります。

その地元のファーマシーは良くも悪くも正直に「I have no idea.」「You tell me.」とか言ってて、でも、それならそれで、こちらで決められるので、楽と言えば楽です。

病院内に、外来も扱うphysical Therapyの部署がありますが、そこには、occupational therapist (O/T) もいます。他の病院もそうなのかは不確定ですが、そこでは、車椅子のサイズを測ったりは、O/Tがします。

というわけで、車椅子を必要とする際は、主治医にO/TへのReferralを貰うことになります。

■クッションも大事

車椅子に一日何時間も座ってることになるわけですので、車椅子のクッションはとても大事です。クッションが無いと、尾てい骨部分や腿の下側に褥瘡が出来るリスクが高くなってしまいます。

そういう意味で大事なのと、又、なにより、車椅子の購入と同時にクッションも購入することが大事です。でないと、同じプロセスを2度踏むことになって、とても面倒だし、車椅子と購入することで、その車椅子にちゃんとマッチしたクッションを注文することが出来ます。

クッションは、安価な車椅子と同じくらいの値段がすることがあります。とても高いです。是非、車椅子の購入時に一緒に注文して下さい。

■体の動きも大事

そして、合わせてP/TのReferralも貰います。

この度の患者さんは、最近、肩が痛くてクリニックを訪れていて、その際、新しい車椅子のオーダーを出してもらっていましたが、それだけでした。

同時に、P/Tのオーダーも貰えたら、それがたとえ一回だけだとしても、身体の動きに関するアドバイスを貰えたりしますので、有益です。(車椅子生活が長い患者さんは肩が痛くなったりします。)

いろいろごちゃごちゃ書いてしまったので、まとめます。

■まとめ

◆主治医(PCP)から、wheelchair-bound(歩行が困難で車椅子が必須である旨)の診断書を貰う。

◆PCPから、車椅子とクッションが必要、の旨のオーダーを貰う。車椅子及びクッションを、きちんと別々に明記してもらう。(別々のオーダーになる場合があります)

◆PCPから、O/T Referralを貰う(車椅子とクッションのエバリュエーション)ー 車椅子とクッションをオーダーするフォームに記入してもらう。ファーマシー(お店)側がフォームを持っている場合もあるので、相互でチェック。

◆PCPから、P/T Referralを貰う(痛い所があっても無くても、車椅子での体の動きのエバリュエーションと必要ならばセラピーも。

◆O/TがファーマシーにオーダーフォームをFAXしてくれたらそれでいいですが、そうでない場合は、ファーマシー(又はお店)にフォームを持参する。

保険でカバーされるかどうかは、お店で確認してくれます。

最後に…これ一番大事かもしれません。

車椅子がデリバリーされる際、デリバリーチケットに受け取りサインをして下さい、と言われます。これにサインをしたら、受け取った車椅子で良し、というとこで、この受け取った車椅子&クッションに納得したので支払い義務について承諾しました、という意思表示です。

逆に言うと、サインされるまでは、法的にそれは貴方の物ではなく、支払い義務はない、ということですので、サインする前に、本当にそれでいいのか、自分の希望した品なのか、を確認してください。

車椅子は、ずっと長い間、身体の一部のように機能していくものなので、出来ればちゃんとカスタムメイドでその人に合った物を購入して下さい。

保険は、5年に一回とか出たりします(保険の会社に確認してください)。体は年々変化しますので、その都度、主治医からPT/OTのreferralを出して貰って、PT/OTから診てもらうことをお勧めします。

車椅子は、オーダーを貰って保険で買う場合、単に安価な物を購入すると、その分、取次店のお店が差額で儲かるだけなので、保険が出るならきちんとプロセスを踏んで、出来るだけ体に支障の出ない物を購入して下さいね!

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