3M社の「Dermatac」活用法/Wound VAC Drapeが余っていたら

ちょっと前から、Wound VACのDrape (dressing) はシリコンのものが主流となってる感があります。確かに、剝がしやすいのが大きな利点です。ベリベリッと一気にはがしても肌を傷めません。「ベリベリっ」というより、「スルスルっ」て感じです。出た当初は、何故?って思ったりもしましたが、確かに剝がしやすいと時間の短縮にも大きく貢献します。VACドレッシング、場所や肌によっては、剥がすのに時間が結構取られるのです。

でも、足の指とか、場所によっては、従来のフィルムDrapeの方が、secure感が高いです。シリコンは広くて比較的フラットな場所に使用するのに向いています。また、最近、一人患者さんが、どうやらこのシリコンdrapeを使用するとその周りの肌が赤くなってしまい、ちょっと「Contact dermatitis」っぽくなる、ということがわかりました。この患者さんには、代わりにフィルムDrapeを使用しています。でも、この患者さんの場合、このシリコンDrapeを他の部位に貼ると何の反応も起こらないので、「true allergy」ではないようです。

というわけで、シリコンDrapeが余る時があります。幸いにも、3Mさんが、このDrapeを別パッケージにしてKitに入れてくださっているので、それがとても有難いです。従来のフィルムDrapeを別売りにしてくださっているのも、とても助かる。

このDrapeを最近よく使用します。高齢者のデリケートな肌には、テープを貼るのはあまり好ましくありません。ましてや、毎日ドレッシング材を交換となると、肌への負担が大きいです。時には、肌がテープにくっついてきたりします。テープを使用しないとなると、包帯的なものを巻いたりしますが、毎日や一日二回の交換となると、包帯をどんどん捨てる感じになります。

そこでこの3MのDermatac。凄くいいんですよね~。とても助かっています。さすが3Mって感じです。

3M Dermatac

3M Dermatac Drepeが別パッケージで入っています。

3M Dermatac

3M Dermatac 中のシリコンドレッシングはこんな感じですね。

3M Dermatac

3M Dermatac こんな感じで切ります。一枚から4~6枚取れます。ガーゼやAlginate等、中に入れるドレッシング材も適当に準備します。

3M Dermatac

3M Dermatac こんな感じでペタッと。剥がす時も、adhesive removerも必要ありません。

高齢者に限らず、30代とか、若い方もこれで助かっています。一日に二回ドレッシング材を交換しなくてはいけなくて、彼はいつも普通のバンドエイド(大きいサイズ)を使用するんですが、バンドエイドの付きが良すぎて、剥がすのが大変で、肌が真っ赤な感じになっていたのです。

3M Dermatac

3M Dermatac ここのミシン目の所がなかなか容易に切れないのが玉に瑕なんです(涙)。ここの切れが悪いために、ドレッシングの端っこのsecure感がいまひとつな感じになります。なんなら剥がれてきちゃう。私はあらかじめハサミで切ってしまいます。その場合は今度は、Backingから剥がしにくい。ちょっぴり改善していただけたら感謝です。

あと、もう一つ、些細なことなんですが、改善されたら嬉しいなあと思う点は、Drapeの両端があちこちにべたべたくっついちゃう点です。テレビショッピングに出てくるような、super clumsyな人みたいになっちゃうんです。苦笑