Cavilon Skin Barrier の4つの成分 #271

  • 4つの成分
  • 使用にあったっての注意事項
Cavilon Skin Barrier Liquid

“Cavilon Skin Barrier Liquid”

Cavilonのスキンバリア(3M社製)は、必需品です。これ無しに仕事するなんて考えられないくらい必需品です。ドレッシング材を貼る際でも、NPWTをアプライする際も、このCavilon Skin Barrier Liquid無しにはちゃんと仕事ができません。患者さんにも時々「これは私のベストフレンドだから」と言います。部署によっては置いてない場合もあるので、仕事中はほとんど常に持ち歩いています。

このスキンバリアは、4つの成分から作られています。それぞれの成分の名前は長いですが、毎日使うベストフレンドなので、少し触れてみたいと思います。それに、最近、外来に来た学生さんに質問されたので、という理由もあります。

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4つの成分

1.Hexa-methyl-di-siloxane (HMDSO/ヘクサ・メチル・ダイシロキサン)

揮発性の有機ケイ素化合物
疎水性のメチル基を含む
シロキサン=シリコンでコーティング
ガスに溶けやすい

2.Isoctane (Tri-methyl-pentane/トライ・メチル・ペンタン)

イソオクタンは、消防法に定める第4類危険物で、第一石油類に該当する燃焼可能な透明液体。

3.Acylate terpolymer (非晶ポリアリレート)

合成樹脂で、芳香族化合物。芳香族とは、ベンゼンを含む化合物。

ほとんど無臭と思われる、このスキンバリアですが、香りがあります。「ほのかに香るこの匂いが好き」という人もいれば、「この匂いが駄目」という人もいます。香りは主観ですので、人それぞれです。

少し強力なスキンバリアの1つに、ベンゾインがあります(下の写真)。これは、Cavilon Skin Barrier Liquidよりも、もっとしっかりフィルムドレッシングを固定するので、NPWTのドレッシングの装着が脇や股間、足などのような困難な場所だった場合に使用すると便利です。これは顕著なベンゾインの香りがあって、多くの患者さんは「どちらかというと、いい香りじゃない?」と言います。それもそのはず、香りはアロマテラピーにも使用されるようです。

Benzoin

Benzoin Skin Barrier

4.Poly-phenyl-methyl-siloxane

この4番目の成分は、私の勝手な想像で勝手に解説するとします。polyは連なったという意味で、例えばシリコン分子のように複数の分子が連なっています。コーティングには欠かせない構造です。フェニル基を含んで、更にメチル基も含まれています。シロキサンは上記一つ目の成分と同じ。短い解説!私の中では、「ポリーで、フェニル基でメチル基で、シリコン」くらいの認識です。それ以上は、難しすぎて、少なくとも私には不要です(笑)。でも、化学に詳しい方にとっては、どれもきっと聞き慣れた言葉群なのだろうと思います。

以上、Cavilonスキンバリアの成分についてでした。

使用にあたっての注意事項

使用にあたっての注意事項第一番は、何と言ってもその揮発性に関する注意です。極端な例としては、ドレッシング交換などの際、くわえ煙草などで作業する人はいないと思いますが、家庭などでwound careを行う場合には、そのような状況が絶対にないとも言えません。

いずれにせよ、この商品の近くでの火の扱いには十分に気を付ける必要があります。製造元の説明によると、揮発性に対しての注意が必要な成分は、4つのうち、一番目の成分(HMDSO)のということになっています。

あと、この商品に限らず、どのスキンバリア製品にも言えることですが、塗った箇所を完全に乾かすことです。これをするとしないとでは、結果が全く違ってきます。多くの人は、ただ塗るだけでしょ?と思うようですが、この商品を使いこなしている看護師は実は割と少ないです。

このスキンバリアの抗菌効果は、製造元の説明書には特に記載されてはいませんが、成分から、また数々の使用結果から、抗菌効果はそれなりに期待できます。

例えば、PICCラインのドレッシング交換時もスキンバリアが必ず使用されます。キットに含まれていない場合は(実際は含まれる)、別途スキンバリアを用意して使用します。目的は、(a)PICCラインのインサート箇所をフィルムドレッシングでぴっちりと覆う必要が’ある、(b)フィルムドレッシングを一週間きっちり持たせる必要がある、(c)フィルムドレッシングの貼り換えによる肌のダメージを防ぐ、そして(d)抗菌作用が期待できるため、です。

容量

パケット(包み)の中味は上記4つの成分を含む液体が1ml入っています。たった1ccだけ?と思うかもしれませんが、結構十分です。3ml入りの少し大きい物もありますが、私の中ではそれはmedical wastedです。3mlも必要のない場合が殆どです。そんなに安くない商品で、しかも頻繁に使用するので、自分がクリニックを管理していたとしたら、絶対に1mlのものを調達すると思います。

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