外来の患者さんの満足度を上げる一番簡単なこと

患者さんの抱えている健康問題を向上させるのが一番最初というのは勿論ですが、それ以外に、患者さんの外来での満足度を上げられる要素を1つ。

これは、外来の複数の医師を見て、医師が部屋から出て行った後の患者さんが口にした気持ちや意見を客観的にまとめた感じのものです。

だから、看護師は医師と一緒に部屋から出たら駄目… というわけじゃないですが、医師と一緒に出てしまったら、その患者さんのモヤっと残ってる気持ち等をフォローしてあげられないのです。

外来の部屋には、コンピュータシステムがあり、医師はその画面を見ながら患者さんのラボ結果をチェックしたり、同時にオーダーを出したりします。

うちの外来では、部屋に置かれているコンピュータシステムは立ち位置の高さにあるため、医師は立って画面を見ます。これが…微妙に、外来の患者さんの満足度を下げているかもしれないです。

医師は、1人の患者さんに設定されたスケジュールが15分くらいなので、その15分間で、話を聞いてデータをチェックして、オーダーを出し、記録も残します。殆ど無理な所業…。それプラス、カスタマーサービスを考えてる暇なんて無いじゃないですか。

というわけで、カスタマーサービス向上に直結する簡単な行動…

カスタマーサービス向上に直結する行動

それは…

椅子に座って患者さんの顔を見る

です。

な~んだ、そんなこと、ってお思いになったでしょうか。

たとえちょっとの間でも、あのくるくる回る丸い椅子に医師が座って患者さんと同じ目線でお話してくれると、その医師が部屋を出て行った後、患者さんは大概「いいお医者さんだね。」と満足気に言います。

逆に、画面のデータをきちんとチェックしながら話をして、ちゃんと患者さんのためを思ってオーダー等を出しているのに、その医師が部屋を出た後に、患者さんは「ドクターは忙しそうだね」と言ったりします。

私に出来ることは何かと言うと、部屋に入って来た医師に、くるくる回る椅子を差し出すこともあれば、立ちっぱなしだった医師が部屋から出て行った後に、自分が椅子に座って患者さんとちょっぴり話をしたりします。

看護師が出来る事は、医師が話した内容を「reinforce」して、患者さんがちゃんと理解してくれているかとか、それに関して質問があるんじゃないかと確認することです。その質問内容によっては、また医師に確認に行ってくる中継ぎもします。そしてそれを記録に残します。

まとめ

たとえ短時間(2,3分でも)でも、椅子に座って患者さんの顔を見て向き合うだけで、患者さんは「いいお医者さんだね」と言います。患者さんの顔を全く見ずに処方箋を出すことで有名な医師がいるんですが、何度患者さんからの苦情を聞いたことか…。

うちは相変わらず経営難だし、病院はサービス業です。患者さんの満足が得られなければ、その患者さんは違う病院に行くだけなんです。