■需要が伸びる職種
■職種特化のエージェンシーが伸びるであろうわけ
最近出た医療関連のニュースに、これから米国の医療業界で、もっと必要になるであろうとされる職種についての記事がありました。
これは、医療業界全体というより、主に、Skilled Nursing Facility での需要で、ニュースもその業界に関するものです。
需要が伸びる職種
記事によると、それは、respiratory therapist (呼吸療法士) や speech therapist (言語療法士) です。
Skilled Nursing Facility に入っている方達は、若ければ30代から、でも、主には60、70、80代かそれ以上の方達で、スピーチ・セラピストは、その方達に嚥下障害がないかをチェックしたり、もしあったらどのような食事(硬さなど)が向いているか、などを決めます。それは病院内でも同じです。
この傾向は、政府系健康保険からの、還付金の有無に大きく関わっていて、施設内に、セラピストがいるかいないか、常駐か常駐でないか等で、その還付金の額が大きく変わってきます。
フィジカル・セラピストや、オキペーショナル・セラピストは、既に、常駐が普通となっていましたが、施設によっては、特別にレスピレートリ―・セラピストの常駐がないところもありました。
フィジカルセラピストによるセラピーの有無は、そういうわけで、お金に直結するため、「今日はセラピー、キャンセルね」などとは簡単にはできません。
そして、これからは、それがレスピレートリー・セラピスト等にも及ぶ、ということです。
インフェクション・コントロール・ナースなども同じで、施設内にいたとしても、その人の仕事の6割をインフェクション・コントロールの仕事が占めなければ、認められない、とか、ルールは厳しいです。
職種特化のエージェンシーが伸びるであろうわけ
私に時々仕事を下さる訪問看護のエージェンシ―は、小児科専門です。
小児科専門の訪問看護エージェンシーは数が少ないので、地域のほぼ決まった病院からの小児科の患者さんは、必要ならば、ほぼ全員がこのエージェンシ―に来ます。
そんな感じで、特定の職種には、その分野に特化したエージェンシーが増えるのではないか、とのことです。
上記の、レスピレートリ・セラピストやスピーチ・セラピストは、ナースに比べたら、絶対的に数が少なく、病院内でも何人かしかいないため、その人達だけに特化した教育を与えることはほぼ無いと言ってもいいです。
となると、定期的な社員教育などは期待できませんし、CE (continuing education) など、個人でやることになります。しかし、でも、エージェンシーに所属することによって、それは解決します。エージェンシーに所属する利点は、3か月働いたら、一か月休む、とか、勤務スケジュールを好きなように調整できることです。
エージェンシーからのスタッフは増えていて、医師もエージェンシーからの派遣という場合も多いです。
うちの外科医の1人で、エージェンシーに所属している方がいるのですが、とにかく釣りに出かけたいので、2~3週間勤務したら2週間前後の日程で釣りに出かける、というライフスタイルのようです。
このニュースに興味のある方は、リンクを載せておきますので、ご覧ください。
参考: